体の疲れの原因、解消法

体がだるい、すぐにくたびれる、やる気がしない、全身がこりかたまった。
そんな「疲れ」の裏側では、ビタミンをはじめとする栄養素の不足や、
過大なストレスといった、心身両面の要素がからみ合っています。
疲れとは、いわば、無理がかかった体が発するシグナルのこと。
ここでは、疲れの原因を見つけそして、疲れから回復するための糸口を見つけていきましょう。

疲れとは?

人が活動すると細胞で大量の酸素が消費されるため、
その過程で活性酸素が発生します。
活性酸素が増えすぎて細胞の活動能力が低下した状態が「疲れ」です。

疲れの原因

疲れは「肉体的疲労」「精神的疲労」「神経的疲労」の3つに大きく分けられます。
激しい運動をしたり、食べ過ぎや飲み過ぎによって内臓を酷使すると、
疲労の原因物質が増えます。これが「肉体的疲労」の原因です。
また、人間関係や悩み事などのストレスによって
自律神経のバランスが崩れることで起きるのが「精神的疲労」、
神経や脳が緊張した状態が続くことによって起こる疲労が「神経的疲労」です。

肉体的疲労

「肉体的疲労」で見逃せないのが「食べ疲れ」です。
激しい運動をするわけではなくても、食べ過ぎや飲み過ぎが続くと、
胃腸や肝臓をはじめ内臓が酷使されることになります。
すると、疲労因子「FF(ファティーグ・ファクター)」という疲労の原因物質が増え、
疲れを解消するつもりで摂った食事が、さらなる疲労の原因になるという悪循環に…。
また、アルコールは肝臓に負担をかけるので、
一時的に疲労感が解消されても飲み過ぎてはさらに疲れをためる元になります。
こうして解消しよう。
疲れている時は、疲れを取るためにとムリに食べ過ぎないこと。
また、食べること以外のストレス解消法を見つけましょう。

精神的疲労

人間関係や悩み事などのストレスを原因とする「気疲れ」=「精神的疲労」は、
誰でも思い当たることがあるとおもいます。
このタイプは、常に緊張状態で交感神経が優位になっているため、
リラックスする時間を持つなどして副交感神経を活性化し、
自律神経のバランスを取ることが大切です。頑張りすぎる人や責任感が強い人は、
やる気で一時的に疲労感を消してしまうことがあるので特に注意が必要。
肩コリや首コリになりやすいのも、緊張状態が続いているから。
また、自律神経と関係の深い胃腸の調子が悪くなることもあります。
こうして解消しよう。
深呼吸は自律神経を整えるために有効。また緊張状態が続く時は、
コップ1杯の水をゆっくり飲んだり、ストレッチをしましょう。

神経的疲労

神経や脳が緊張した状態が続くことによって起こる疲労が「神経的疲労」です。
最近は、テレビやパソコン、スマホなどから入ってくる膨大な量の情報を処理するため
脳を常に酷使していて、「神経的疲労」の人が増えています。
睡眠の大きな役割は脳の疲れを取ること。
忙しいからと睡眠時間を削っていると、「神経的疲労」がとれず、
居眠り運転のような状態で日中を過ごすことになり、思わぬ判断ミスを招いたり、
不眠や眼精疲労に悩まされることも。これが「寝不足疲れ」です。
週末の寝だめは、体内時計を狂わせるのでNG。なるべく同じ時間に起きるようにしましょう。
こうして解消しよう。
20分以内の昼寝は、寝不足解消のために効果的。
寝る前1時間以内にテレビ、パソコン、スマホなどの明るい光を浴びるのはやめましょう

疲れに良いビタミン

ビタミンB1
栄養素(主に糖質)をエネルギーに変える働きを持っています。
また、筋肉や神経の疲れをやわらげる働きもあります。
不足すると、エネルギーがつくられにくくなり、「疲れ」が生じ易くなってしまうので
気を付けましょう。
≪ビタミンB1を多く含む食材≫豚肉、玄米、うなぎ、ニンニク

ビタミンB2
栄養素(主に脂質)をエネルギーに変える働きを持っています。
不足すると、エネルギーの代謝がうまくいかなくなり、
倦怠感(けんたいかん)を感じたり、疲れが取れにくくなったりします。
≪ビタミンB2を多く含む食材≫卵、納豆、牛乳、ほうれん草、レバー

ビタミンB6
栄養素(主にたんぱく質からつくられるアミノ酸)をエネルギーに変える働きを持っています。
また、中枢神経の働きを正常に保つ作用があります。
不足すると、食欲不振や貧血などの症状があらわれます。
≪ビタミンB6を多く含む食材≫魚(まぐろなど)、鶏肉、レバー、バナナ

ビタミンB12
栄養素(主にたんぱく質脂質)をエネルギーに変える働きを持っています。
また、神経の機能を正常に保つ働きがあります。不足すると、
記憶力や集中力が低下し易くなります。
≪ビタミンB12を多く含む食材≫レバー、魚(にしんなど)、貝(牡蠣など)、チーズ

ビタミンC
エネルギーをつくるのに役立ちます。また、細胞の酸化を防ぐ働きを持っています。
体の免疫力を高める働きもあります。
≪ビタミンCを多く含む食材≫いちご、レモン、キウイ、じゃがいも、ブロッコリー

ビタミンE
細胞の酸化を防ぐ働きを持っています。血液の流れを良くし、
たまった疲労物質を運び去るのを助ける働きもあります。
≪ビタミンEを多く含む食材≫アーモンド、大豆油、うなぎ

まとめ

体調の変化や疲れの具合にあわせて食べ物やビタミン剤などで緩和したり
日頃の生活を見直して疲れの知らないからだをめざしていきましょう。

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