はじめに
投票は義務制にすべきか否か、という問題は、日本だけでなく、世界中で議論されているテーマです。投票義務制とは、有権者に対して選挙における投票を義務付ける制度のことを指します。
投票義務制の現状
世界196か国のうち、約20%にあたる41もの国で投票義務制が導入されています¹。その中にはオーストラリアやベルギー、ブラジルなどの先進国も含まれています²。
投票義務制のメリット
- 選挙結果の正当性・公平性向上:多くの有権者が投票に関与することで、選挙結果が国民の総意を反映するようになります。
- 政治に対する関心の向上:投票を義務化することで、政治や政策についての関心が高まります³。
- 政治的キャンペーンの費用削減:投票率が高くなることで、キャンペーン費用が削減されます³。
投票義務制のデメリット
- 自由権の侵害:投票を義務化することは、基本的人権の一つである自由権を制限するという批判があります⁴。
- ポピュリズムの助長:政策の内容よりも政治家のイメージに基づいた投票が増える恐れがあります⁴。
- 運用コストの増加:投票義務違反者を特定し、罰金を徴収するためのコストがかかります⁴。
まとめ
投票義務制には一長一短があります。自民党の石破茂氏は、「国民が政治に関心を持つようにするため」に投票義務制を提言しましたが⁵、それだけでは十分な根拠とは言えません。投票義務制を導入するか否かは、国民全体で真剣に議論すべき問題です。
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